【経費ゼロ】モチベーション・自主性が簡単に上がる!社員には◯◯を与えよう【経営心理学】

経営者が陥る 間違いだらけの動機付け

自主的な行動を引き出すには「モチベーションを正しく上げる」ことが重要です。

多くの経営者・経営幹部は給料を上げたり、待遇を良くするとモチベーションが上がると思っています。

実はこれ、モチベーション向上にあまり繋がりません。
もちろん、給料や待遇が良くないとモチベーションは下がりますが、モチベーションを上げる要因にはならないのです。

社員は「こんな安い給料では頑張れない!」とか「もっと待遇を良くしろ!」言います。
でも給料を倍にしたら倍働くかというと違いますし、成果報酬にしても思ったように頑張らないというのが現実です。

お金は大切ですし、必要なものです。
しかし今は幸せのカタチが多様化していて、お金と幸せが必ずしもイコールではありません。
給料を上げることでは思ったようなモチベーションアップにはつながりにくくなっているのです。

内閣府の調べによると、お金が欲しいという人の割合は昔と比べて減っていて、自由が欲しいという人の割合は増えているという結果が出ています。

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【内閣府 「 国民生活に関する世論調査」より】

時代の変化と共に働く人の価値観も変化しています。
働く人の今の気持ち・考えを知った上でマネジメントすることが重要です。

ではどのようにして自主性を引き出すのか?

自主性を引き出すには「責任」を与える!

「責任なんてすでに与えてますよ!」という声が聞こえてきそうですね。
でもそれは「数字への責任」だったり「失敗への責任」ではありませんか?

もちろん、そのような責任も必要ですが、そればかりだとやる気がなくなります。
絶対達成しないといけない責任はプレッシャーですし、失敗が許されないのもプレッシャーでしかありません。

「そのプレッシャーを乗り越え、責任を果たすから強くなるんじゃないか」
という意見もあるでしょうが、それは「気合根性の結果論」でしかありません。
やる気を引き出したり、自主性を引き出すことには繋がらないのです。

では、どんな責任を与えればいいのか?

それは「仕事の裁量権」です。
裁量権とは「仕事のやり方に対する責任」です。
もう少し分かりやすく言うと「自由に仕事をする責任」です。

仕事のやり方に対する責任を与えるということは、自らの考えや思い、アイディアなどを反映できることになります。
これは、自分の主体性、独自性の発揮に繋がるのです。

また、自分の判断で仕事が出来ると存在意義を感じることができ、仕事の満足度に大いに影響します。

つまり、社員を信じて任せることがモチベーションアップに繋がり、自主的な行動を引き出すのです。
自主的な行動を引き出したければ、社員を信じて仕事を任せて下さい。

「それはわかるけど、それで失敗されたらどうするの?」
と不安になる気持ちもわかります。

そこで、ポイントが2つあります。

1. 報連相やサポートを受けやすい体制を作る

積極的にサポートに行くのではなく「部下がサポートを求めている時」にサポートができるようにしてください。
つまり、いつでも気軽に相談できる環境を作るということです。

例)
・上司に話しやすい雰囲気を出す
・スケジュール管理ツールで、上司に相談可能な時間を把握できるようにする
・報連相した時に、怒ったり偉そうな指導しない

このような環境がつくれると、失敗やミスを未然に防ぎやすくなります。
また目標の軌道修正や、より高いゴールに導きやすくなります。

2. 失敗の責任を追及しない

過度な責任追求は、自主性を奪います。
「何かやって責任を追及されるなら、無難に言われたことだけをこなしたい」というのが人間の心理です。
このような文化があると、指示待ち人間ばかりになっていきます。
余計な責任を負わされるとストレスになるだけですし、仕事が面白くなくなります。

人は出来るだけ責任を持ちたくはありません。
だからこそ、会社が責任を受けもつ姿勢が大切です。

「最後の最後は会社が責任を持つ!」という構えがあるからこそ、社員は安心して仕事が出来ます。

「この仕事をあなたに任せると判断したのは会社なんだから、責任は会社にあって個人の責任じゃないよ」
ということを徹底的に文化にしていきましょう。

とはいえ、失敗やミスをうやむやにする訳にはいきません。
一緒になって上手くいかなかった原因を追究し、次に向けて共働していくことが重要です。

最後に

経営者や幹部層のお仕事は、社員が能力を発揮するためにチャレンジ出来る環境を作ることです。
社員の自主性が勝手に出てくるのを待つのではなく、自主性を引き出す仕掛けをしましょう!

次回は、自主性を引き出すマネジメント手法についてお話します。
「部下に自主的に動いて欲しい」と思う上司ほど陥りがちな罠があります。

そうした罠にはまらずに、部下がスムーズに行動できるようにしていくためのマネジメントの手法をお話します。