【ビジネスマナー】姿勢が悪い社員に、注意や指導は逆効果かも?!効果的な対処法とは【印象アップ】

ビジネスマナーによくある「姿勢」

印象アップや生産性向上に繋がるため、社員教育で指導をしている会社も多いのではないでしょうか。
その中で、どうしても姿勢の悪さが治らない従業員がいます。

仕事中に足を組んでいる・背筋が伸びていない・頬杖をついている…

何度注意してもダメな場合、姿勢の指導をするのは逆効果です。
今回はその理由と、対策方法を提示します。


姿勢の悪さが直らない理由

座る時の姿勢と集中力の関連をご存知でしょうか。

姿勢に関する研究ではその多くが「悪い姿勢が集中力に悪影響を及ぼす」という結果が出ています。
猫背になると肺が圧迫されるため、以下のようになると言われています。

  • 酸素の摂取量が減って脳の働きが鈍る
  • 姿勢が悪いと血行不良になる
  • 首や腰などに余分に負荷がかかる
  • 疲れやすくなり集中力が欠ける

同じ人でも姿勢が変わると、パフォーマンスに差が出てしまうんですね。

このようなことから姿勢改善の指導をする会社も多いのですが、どうしても姿勢の保持が難しい方がいます。

低緊張

低緊張とは自らの体を支える筋肉の 収縮が弱い状態のことを言います。
低緊張は染色体異常の症候群や、発達障害等の中枢神経系の障害との関連も指摘されているもので、自分の意志ですぐに改善出来るものではありません。

大人になるにつれて日常での支障は減っていくと言われていますが「姿勢が良くない・ナヨナヨしている」という印象を持たれることがあります。
しかし、本人が低緊張だということを知らない場合がほとんどです。

「どうして自分は他の人と同じようにできないのだろう」と悩んだり、コンプレックスを持っている可能性が大いにあります。

過緊張

これは低緊張とは逆で、筋肉の緊張状態が強い状態のことです。

仕事のプレッシャーやストレスにより、筋肉が過度に緊張することで起こると考えられています。
思考や感情が姿勢に影響を与えており、注意・指導では改善は難しいです。

姿勢の悪さが低緊張・過緊張からくる場合、注意や指導で改善するのは難しいです。
そればかりか、注意・指導によるプレッシャーやストレスが追加されて、逆効果になってしまいます。

姿勢の悪さを改善する方法

正しい姿勢を保持することは「生産性向上」に重要な要素の1つですが、精神論を説くような姿勢の指導は時代遅れです。
意識せずに姿勢を保てる環境や仕組みをつくりましょう。

これからお伝えする方法は低緊張や過緊張の方だけでなく、どなたにも使える方法です。
今回はデスクワークの方を対象に、2つの方法をお伝えします。

休憩の取り方を工夫する

日本は座り過ぎ大国と呼ばれるほど「座っている時間が長い国」です。

健康被害も懸念されており「座りすぎ問題」は、働き方改革の1つのテーマとなっています。

しかし従業員にとって業務中に立ち歩いたり体操を行うことは、経営者が思う以上にハードルが高いです。

また集中して仕事をしていると「気付いたらずっと座っていた」ということもあります。

だからこそ個人に任せるのではなく、仕組みで改善することが企業の責任だと考えます。

可能であれば30分や1時間ごとに立ち上がって伸びをしたり、肩や腰を回したりする時間を設けることをお勧めします。

出来ればみんなで軽く歩き回る、ウロウロタイムを作るのも良いですね。

机と椅子を工夫する

机はだいたい水平に作られていますが、これだと猫背になりやすく首や肩に負担がかかることがわかっています。

そのためヨーロッパでは、学習机に傾斜をつけることが主流になっているそうです。

傾斜をつけると首や肩の負担を減らし、集中力を落とさずに勉強が出来るようになるようです。
最適な傾斜の角度は16~20度とされています。

コクヨでは傾斜の角度が調整できるデスクの発売をしており、オフィス環境の整備を通じてモチベーションや生産性向上のサポートをしているそうです。

しかし「スグに机を入れ替えるのは難しい」と思われる方もいるでしょう。

その場合は傾斜がつけられるスタンドや、事務作業がしやすい傾斜ボードなどの活用でも良いかと思います。

つぎに椅子です。
椅子を選ぶ際に大切なのは「背骨のS字形状をサポートできる椅子か」を確認することです。

コクヨではランバーサポート機能という、腰をサポートすることで背骨のS字を維持する椅子のシリーズがあります。

また、このランバーサポート機能は後付けの用具もあるそうなので、椅子を買い替えることが難しい場合はそちらを相談するのも良いですね。

たかが机や椅子だと思い設備投資を惜しむことでm社員の健康を損なったり生産性が下がるようでは、経営者としても不本意だと思います。

今はオフィス家具レンタルもあるので、まずは一部の従業員で試してみるのも良いと思います。

「自分の意識的とは関係なく、姿勢の保持が出来ない人がいる」という事実を受け止め、環境整備を行ってくださいね。