【営業育成】個人の能力・センスに頼らない!強い営業の育て方

本当に強い営業マンを育てたければ「この3つ」を徹底してください。
個人の能力・センスに頼らず営業を強くする方法をお伝えします。


営業マンが育たない理由

そもそも論ですが、営業が強い人はあなたの会社に来ません。
営業が強い人が転職を考える時は「ステップアップ」を目論んでおり、より条件の良い会社を希望しているからです。

それに見合う条件を提示できるのであれば良いですが、そうでなければテーブルに乗ることすら出来ないのです。

また、面接で「この人は営業が出来る」と本当に見抜くことが出来るか?という問題もあります。
案外「良さそう」と思った人ほど、伸び悩んだりスグに退職することは、業界のあるあるネタですからね。

そうなると、自社で育成するしかありません。
しかし、これが思った以上に困難です。

営業マンが育たない理由はいくつかありますが、その中でも特に重要なののが「体系立てられた指導が確立されていない」ことです 。

この問題は結構根が深いものがあります。というのも営業が強い人の多くはセンスで営業をしており、うまくいく理由を言語化出来ていません。
そのため感覚で指導するしかなく、技術の継承が上手くいかないのです。

教えても部下や後輩に伝わらないため「なんでこんな簡単なことが出来ないんだ」「あいつには営業のセンスが無い」と言い出します。
これは経営者や年配の幹部層に多く見受けられることです。

そして最終的には研修会社に依頼するようになるのですが、依頼の仕方によっては最悪の状況になり兼ねません。

その依頼の仕方とは「毎年のように研修会社を変える」ことです。

もちろん狙いがあり、目的に応じて研修先を変えているのなら良いですが、なんとなく感覚的に変えていると「結果は運次第」になります。

これでは営業マンが育つ訳がありません。

中小企業が本気で営業を強化しようと考えるなら個人の能力やセンスに頼るのではなく仕組みで育てることをお勧めします。

強い営業マンの育て方

強い営業マンを育てるために「絶対にやって欲しいこと」を3つお伝えします。
この3つを徹底するだけで本当に強い営業マンが育ちますので、あとはやるかやらないかだけです 。

「売る」心構えを持たせる

営業が弱い人の多くは、売れないことを受け入れず「商品力や会社のブランド力に原因があると考えます。

また巷では「営業しなくてもお客様が喜んで買ってくれる魔法のセールス法」というものが売られているため、そうした方法があると信じている方が一定数いて、会社の営業手法に文句を言います。

こうした「自己防衛」や「お花畑思考」を早い段階で捨てさせることが、売れる営業マンを育成するファーストステップです。

商売とは商品を売ると書きます。営業は商売の根幹です。

何もせずに売れるなら誰も困りません。
現代の必需品であるスマホでさえ、営業活動に必死です 。

だからこそ「売る」というマインドを徹底的に持たせることが重要です。
繰り返しますが、とにかく徹底して「売る」という心構えを教えてください。

営業マニュアルの見直し

基本的にはほとんどの会社がマニュアルを作成していると思います。
しかし、実際には形骸化しており使っていないのが現状だと思います。

また、マニュアル自体にも問題がある場合があります。
当時のトップ営業マンの営業トークをそのまま使っている・研修会社が売っているものをアレンジして使っている、というようでは結果に結びつきません。

ほとんどのマニュアルはトークの流れが書いてあるだけです。これでは結果は出ません。
というのも、お客様は十人十色でマニュアル通りに進めさせてくれないからです。

マニュアル作成は心理の観点から作成することをお勧めしています。なぜなら人間は感情の生き物だからです。

私たちはいくら理論的に考えていても、その時の感情に大きく影響を受けます。
それが故に、将来に向け毎日本を読もう!と決めてもスマホの誘惑に負けます。健康のために毎朝歩こうと思っても、眠気の誘惑にはなかなか勝てません。
このように、いくら理論的に計画しても、その時の感情によって上手くいかないことが多々あります。

これは購買の意思決定にも起こります。必要ないのに買ってしまった経験は、1度や2度ではないはずです。
出来ない営業マンほど理詰めでニーズを作ろうとしますが、出来る営業マンはニーズに加えて感情を刺激し、ウォンツを作ります。

どんな気持ちになれば欲しいと思うのか、その気持ちになるためにはどんなステップがいるのか。こうしたことをマニュアルに落とし込んでいきます。

もしかしたら「そんなマニュアルって嫌だな」と感じる方もいるかも知れません。しかし、多くの業種で活用されています。

営業も映画や漫才と同じで、心を動かす技術職です。
会社が作った台本をもとに営業マンが演者として演じることで営業という1つの作品が完成します。

演者が適切に演じれるようにしっかりと台本を用意することが経営者のお仕事ではないでしょうか。

ロープレの徹底

売るマインドを作り、台本を作ったらあとは徹底的にロープレあるのみです。
ロープレなんてとっくにしてるよ!という声が聞こえてきそうですが本気のロープレをさせていますか?

毎回、意図を明確にし、目的を持ってロープレを行っていますか?
当たり前ですが、練習で出来ないことは本番でも出来ません。

よくスポーツ選手のインタビューなどで「試合より練習の方がキツイ」なんて言葉を聞きますが出来る人ほどしっかり練習をしています。

そして、営業マンにとってロープレこそが練習です。
このロープレを個人任せにすることなく会社が率先して行うことが重要です。

ロープレはレベルに応じてグループ分けすることをお勧めします。
新人などの初心者はマニュアル通りに読めるようにロープレをします。

それ以外の中級者は、自身の失注理由を基にトークの見直しと切り返しを中心に行っていきます。
そのため管理職は営業の度に失注理由を明確にしておいてください。
ちなみに、失注の要因を分類していくとお金・時期・必要ない・相談が多いです。

これらを言わせないマニュアルを作り切り返しトークも用意しておくとどこで躓いているかも分かりやすくなりより質の高いロープレが出来ます。

「売る」マインドを作り「マニュアル」を作り「ロープレ」する。

この3つを行うだけで営業マンは育ちます。また営業が嫌で離職する方も減り、お互いにwin-winな関係が築けます。
ぜひこの3つを徹底的に行って、強い営業マンを育てていただければと願っています。