【マネジメントタイプを診断】部下とのコミュニケーションに課題を感じている方へ

部下に指示が伝わらない!それは貴方と部下の「タイプの違い」が原因かもしれません。
伝達力は「相手に合わせたコミュニケーション」で劇的に変わります。
今回は、アメリカ生まれの心理メソッド「NLP」をビジネスに応用した『マネジメントタイプ診断』を紹介します。

マネジメントタイプ診断とは?

アメリカ生まれの心理メソッドに「NLP」というものがあります。

実践心理学やコミュニケーション心理学と呼ばれるほど、日常で使えるメソッドとして人気のあるものです。

元々はセラピーに使われることが多かった技法ですが、活用場所をどんどん広げていき、現在ではビジネス・教育・医療やスポーツなどにも活用されています。

私もNLPの資格を取得しており、講師としてスクール運営もしていますが、名のある企業の経営者や幹部も受講生としてお越しいただいています。

そのNLPの考え方に「コミュニケーションタイプ」というものがあります。
ここではビジネスで使いやすいように簡易的に3つのタイプをご紹介します。

その3つとは「視覚タイプ」「聴覚タイプ」「体感覚タイプ」です。

視覚タイプ
目から入ってくる情報を優先的に処理します

聴覚タイプ
耳から入ってくる情報を優先的に処理します

体感覚タイプ
見たり聞いたりではなく、体験を通じて情報を処理します

「タイプ」と言っていますが、私たちは見ることも聞くことも体感もして情報を得ます。そのため決め付けるのではなく、その時の「癖」程度に考えてもらうと良いかと思います。
この癖を知ることの利点は、相手に合わせた伝え方の工夫がしやすくなることです。

視覚タイプ
言葉を尽くすよりも、図・表・マンガ・使用前使用後の写真など見て分かるようにすると伝わりやすくなります。

聴覚タイプ
耳で情報を処理するので、短い文で時系列に沿ってリズムよく伝えることが大切です。文字で伝える時は箇条書きが有効です。

体感覚タイプ
実際に体感させることが重要です。四の五の言わずにまずはやらせてみましょう。

こうした工夫によって伝達度が上がると、それに合わせて理解も深まり成長速度をアップさせます。

本当に出来る経営者やリーダーは、相手に合わせて伝え方を変えます。
子供には子供目線で話すように、本人すら気付いていない会話の癖に合わせてあげることで、スムーズに理解を促すのです。

そにはまず、自分のコミュニケーションの癖を知ることから始めましょう。

自身のマネジメントの癖を知る

自分の癖を知るということで、ちょっとしたテストを用意しました。ダウンロードしてご利用ください。

▼利き感覚優先度テスト
 https://nlp-training.jp/blog/nlp/upload/vaktest.pdf

▼テスト方法を動画で解説しています(05:17頃)

▼集計方法

Vが1番高い方は 視覚タイプ
Aが1番高い方は 聴覚タイプ
Kが1番高い方は 体感覚タイプです


あなたはどのタイプでしたか?

人によっては差がほとんどない方もいるでしょうし、どれかに偏っている方もいると思います。

点数が同じなら視覚を優先すると良いです。

そして、大切なのは順番です。
どこか1つに偏って伝えれば良いということではありません。
点数の高い順に沿って伝えることで、部下の理解の助けとなります。
あとは点数の幅を見て割合を調節することが大切です。

それではいよいよ本題です。
テストをせずに相手のコミュニケーションタイプを知る方法を解説します。

部下のコミュニケーションタイプを知る

それぞれのタイプには特徴がありそれを観察することで見抜けます。
特に分かりやすい特徴として「目線」「仕種」「距離」の3つがあります。

視覚タイプ
目線は上に行きがちです言葉を頭の中でイメージに変換するため目が上に行きます。
話す時はイメージを追いかけるからかあっちこっちに飛ぶ傾向があります。
仕種は視覚化する仕種が多いです。形を作ったり、大きさや長さなどを手や指で表現します。
他人との距離は1.5m程度とります。全体を見渡せるように少し離れたがる傾向があります。近寄ると「近い×2」と言ったり、話している内に少し離れたりします。

聴覚タイプ
目線は水平に動きがちです言葉を耳で処理するため目が左右に動きます。
仕種は手順を示す仕種やリズムをとる仕種が多いです。
他人との距離は聴きやすくするために視覚タイプより近付き1m程度です。また、向かい合わずに横を向く癖があります。

体感覚タイプ

目線は下に動きがちです。言葉を感情で処理するため気持ちの方に向かって目が動きます。
仕種は感情を表す仕種が多いです。そのため、イマイチ意味のない動きをしていることがあります。
他人との距離は一番近く0.5mまで入ってきます。

これらの特徴を注意深く観察することでタイプを見立てることができます。
見立てができたら部下のコミュニケーションを観察し、確信度を上げていきます。

どうしても分からない時は視覚⇨聴覚⇨体感覚の順で伝えましょう。人間は視覚からの情報が1番多いからです。

伝え方をほんの少し工夫するだけでマネジメントは劇的に変わります。ぜひ、このマネジメント診断を人材育成に役立ててください

では最後に、マネジメント以外での活用方法をお話します。

コミュニケーションタイプの活用方法

営業

お客様の感覚に寄り添った伝え方をすることで伝達力が上がります。すると契約率も上がるため売上に直結します。

出来ない営業マンほど、自分本位に商品やサービスを勧めます。「言葉」は商品やサービス以前にお客様に届くものだからこそ大切にしたいものです。

集客

中小企業の多くはHPやチラシを活用しているかと思いますがHPやチラシを作る際にもこのタイプ診断は役立ちます。

1つ例をお話します。
ある建築会社の話ですが、営業力が弱いことが悩みでした。その会社はチラシやHPで住宅展示場に集客して営業するスタイルの会社です。

集客自体はそこそこあるのですが、とにかく決定率が低いのです。「営業力を強化したい」と私にコンサルの依頼がきました。

まず私がしたのは集客から営業の流れの確認でした。

この会社は営業マンが3名いましたが全員が感覚タイプにもかかわらず、チラシやHPは視覚タイプに向けて作られていました。

そこで私はチラシとHPを感覚タイプ向けに修正することを提案。その結果、営業力を強化することなく契約率はアップしました。

集客と営業のミスマッチが契約率を下げていただけなのです。
あとは、各タイプへの営業の仕方を指導することで取りこぼしも減り今では安定した経営をしています。

社内コミュニケーション

報連相や会議など、社内には多くの伝達事項があります。伝達が上手くいかないと、連携が上手くとれません。

ミスが生じやすくなったり意思決定が遅れたりして余計な時間や手間がかかります。ひとつは些細なものかも知れませんが、年間で見ると膨大なものとなるでしょう。

こうした目に見えないコストを軽減することで、生産性は劇的に上がっていきます。

まとめ

伝わらないのは、自分の伝達力不足・相手の理解力不足だけが理由ではありません。コミュニケーションのタイプが違うことによっても起こります。

相手のタイプを知り・その方に合った伝え方をすることは、余計な手間・時間・ストレスを軽減して、より効率の良い伝達を可能にします。

マネジメントや営業、集客、報連相など、望む結果を手にするために「相手に合わせる柔軟さ・優しさ」も発揮していただければ幸いです。