ビッグモーターの不正請求がニュースとなり炎上していますが、実は現在コンプライアンス違反による倒産ラッシュが起こっています。不正は社長・経営者が気づかない場所でも起こります。今回は「社員・従業員による不正が起こりやすい会社の特徴と末路」について解説します。 営業ノルマ・売上目標達成のために「◯◯◯」をしている会社は、すぐにでも改善してください。
【ビッグモーター炎上】不正が横行する会社の特徴と末路
組織的な不正が横行する会社の特徴
不正が継続して行われる会社にはいくつかの特徴があります。
まずはその特徴を3つご紹介します。
過度な利益追求と理不尽な罰則がある
企業が利益を追求するのは当然です。
しかし達成困難なノルマを設定し、未達に対して理不尽な罰則がある場合には、不正が起こりやすいです。
昭和のブラックな営業会社にありがちなパターンです
・営業成績が未達だとみんなの前で激詰めされる
・半ば強制的に残業をさせられる
・罰金や罰ゲームといった謎のルールがある
私の営業マン時代には「シャリがワサビのお寿司」や「中身が辛子のシュークリーム」を食べる罰ゲームがありました。
とにかく「数字を持ってこないことは悪」だと植え付けられるのです。
そのため、自爆(自分がサービスを契約)して売上を立てる社員もいます。
このように成果ばかりが重視されると、働く喜びや成長意欲が薄れます。
そしてネガティブな状況を逃れることだけを考えるようになり、冷静な判断が出来なくなります。
その結果、悪徳な営業や書類の改ざんなど不正が起こりやすくなるのです。
こうしたことをしている会社ほど、離職率を減らすためにアットホームを強調します。
そして飲み会や社員旅行、上司の誕生日を祝うなどのイベントを大切にします。
また、退職時には定型文のように「ウチで通用しない奴は他でも通用しない」と言います。
ボトムアップがない
不正が起こりやすい会社ほどトップダウンで動いています。
社員からの意見は上に届かず「とにかく言われたことをすればいいんだ」とばかりに指示命令がきます。
自由な発言ができず、改善点や問題についての話し合いをすることができません。
そして会議は形骸化しています。
ただこういう会社ほど、明確に指示をせずに「誘導的な手法」を上手く使います。
証拠が残らないように工夫をして、万が一不正が明るみに出ても「個人の責任」に押し付けてきます。
クレームを放置する文化がある
クレームがあると放置する・上司にバレる前にお客様を説得する
会社にそんな文化があると不正が起こりやすいです。
そもそもクレームがあった場合は上司に報告し、同じクレームが起こらないように共有することが大切です。
バレる前に処理をしようとする考えが蔓延しているようでは、かなりヤバいです。
こういう会社では、クレームやミスに対して厳しい罰則があることが多いです。
そのため、社員は罰則を恐れて上司にバレる前に自分でなんとかしようとします。
その結果、隠蔽や虚偽報告などの不正が起こりそのしわ寄せがお客様にいきます。
以上、3つの特徴をご紹介しました。
私はエンゲージメント(働きやすさ・やりがい・理念への共感)を高めることで生産性向上するコンサルティングを行っていますので、社員に不正を強いる会社には退場して欲しいと思っています。
そんな想いを込めて、ここからは「不正をした会社の末路」について解説します。
不正が横行する会社の末路
帝国データバンクの調べによると、コンプライアンス違反の発覚により倒産に至る事例が増加しているそうです。
その数はなんと300件!!しかも2年連続で増加しているそう
増加理由として、コロナの助成金が終了したところに
・物価高
・人手不足
・コロナ融資返済開始
などが挙げられています
業種別では
・サービス
・建設
・運輸
・通信
が多いようです
業績が厳しくなれば不正をしたくなる…
その気持ちもわからなくはないですが、しかしビジネスは信用あってのものです。
ちゃんとサポートしてくれるのか?
表示されている成分は真実か?
印字された期限は信じていいのか?
お客様に不安を与えるとサービスを買ってもらえなくなります。
そしてそのお客様の1人には、自社の社員もいるのです。
だからこそ、自社の社員が広告塔になってくれるよう誠実なビジネスを心掛けたいものですね。
そして不正が起こらない仕組みを構築することが大切です。
不正が起らない仕組みの作り方は、Youtube動画の後半(05:25〜)で解説しています。
ご興味のある方はご覧ください。
SNSが盛んな現代では、社内メールや文書であっても「スマホで撮影や録音したものがあっという間に拡散」されます。
公益通報保護法の改正で内部告発はしやすくなっていますので、どんなに上手く不正を働いても必ず明るみに出ます。
不正が公になると、お客様や取引先からの信頼を失います。
また場合によっては、罰金や損害賠償が発生することもあります。
信頼を失った状態で売上を上げることは難しく、罰金や損害賠償でお金は出ていくとなると経営はかなり圧迫されます。
そんな中、社員が頑張ってくれれば良いですが、多くの社員は離職を考えるでしょう。
すると会社を立て直すことは困難になり、最悪の場合は倒産もあります。
そうならないためには、お客様や社員と向き合うことが重要です。
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それでは次回も生産性向上のコツを心理学で解き明かしましょう!
EP向上コンサルタントの西前でした。