今回はZ世代の特徴・仕事に対する価値観を解説しつつ「中小企業の社長がやりがちNG行動5選」をご紹介します。
社長・管理職がこれをやっていると人事がどんな手を打っても若手の離職率は下がりません!
優秀な人が辞める離職率が高い会社は、若手と経営層の世代間ギャップに原因がある場合も多いので、自社が該当していないかチェックしましょう。
今回はZ世代の特徴・仕事に対する価値観を解説しつつ「中小企業の社長がやりがちNG行動5選」をご紹介します。
社長・管理職がこれをやっていると人事がどんな手を打っても若手の離職率は下がりません!
優秀な人が辞める離職率が高い会社は、若手と経営層の世代間ギャップに原因がある場合も多いので、自社が該当していないかチェックしましょう。
「最近の若い奴は何を考えているかわからん!」そう思うことありませんか?
世代間ギャップという言葉もありますが、若手と経営層のギャップは確実にあります。
こうした悩みを解決するためには、若手が何を考えているかを知ることです。
彼らの価値観を理解することで、離職は確実に減らすことができます。
では、Z世代の若者は仕事をどのように考えているのか?
こちらのグラフをご覧ください。
マイナビが展開するキャリアリサーチラボの調査ですが、以前と比較して、仕事の優先度が下がっていることが見てとれます。
仕事よりプライベートを重視したい方の割合は72.7%と、Z世代がトップです。
またSHIBUYA109 labの調べによると、27%の人が、出世したいと思わないと回答したそうです。
これらの調査結果から、Z世代は仕事で地位や名声を得るなど、成功することよりも自分の時間や趣味を大事にしながら家族と安定して暮らしていくことを理想としている人が多いと考えられます。
昨今、ワークライフバランスという考え方が広まってきていますが、こうしたZ世代が持つ価値観がそうさせるのでしょうね。
しかし、その一方で成長意欲を持っているという調査結果もあります。
以前、ホワイトなのに離職率の高い会社の特徴でも解説しましたが、成長する機会が少ない会社だと転職を考えるのもZ世代の特徴です。
不安定な社会情勢を踏まえると、大手企業であっても先のことはわかりません。
そのため、自分自身のレベルアップが大切だと考えているようです。
けれども、プライベートを犠牲にしてまでがむしゃらに働くことは考えません。
タイパという言葉に示されるように、Z世代は効率よく成長し、自分の時間も仕事も両立させたいのです。
この考えに基づくと、出世は責任と労働時間が増えるので、出来るだけしたくないとなるのです。
居心地の良い環境で安定して働き、人生を楽しみたいと考えているのでしょう。
そして、もう1つ覚えておくべきZ世代の特徴があります。
それは他人の評価を気にするということです。
他人の評価を気にするあまり、失敗したくないと強く思っています。
そのため、親切丁寧な指導を求めます。
言われたことは完璧にするけれど、それ以上はしないなんてこともこうしたことが背景にあるからです。
こうした考えの根底には、自己肯定感の低さがあります。
JMAMの調査でも、それが見てとれます。
Z世代には寄り添う姿勢が必要であり、ホワイトかつ、成長できる環境を整備することが求められるのではないでしょうか。
Z世代の価値観を尊重しつつ、成長する喜びを味わわせながら仕事への意欲を高めることが離職防止につながります。
中小企業の社長は常に多くの仕事を抱えており、たくさんの決断をしなければなりません。
そのため、難しい顔をしていたり、イライラしていることも増えがちです。
そのことを自覚し、意識的に笑顔をつくったり、メンタルを整えているのであれば良いですが、無自覚にイライラをまき散らしている経営者がいます。
これ、部下からするとめちゃくちゃやり辛いです。
社内の空気は悪くなりますし、報連相などの業務にも支障が出ます。
結果、居心地が悪くなるため、優秀な社員ほど、もっと良い職場を探そうとするでしょう。
これは、中小企業の社長だけではなく、管理職にも当てはまることなので、不機嫌をまき散らすことは止めましょう。
経営者の目から見ると、部下の発言や提案・企画には至らない点があるため、指摘や指示をしたくなる気持ちはよくわかります。
しかし、即否定された方は今までの苦労が報われませんので、モチベーションが下がります。
そんなことが繰り返し行われると、ちゃんと報われる会社に行きたいと部下は思います。
ビジネスなので結果が大切ですが、努力も労って欲しいと思うのが人情です。
また、そんなに否定するならちゃんと指導しろよとも思う訳です。
Z世代の社員は失敗したくない傾向が強いため、即否定するのではなく努力を認めつつ、マイルドに指摘することが求められます。
二重拘束とは、2つの矛盾した命令のことです。
例えば「なんで報告しないんだ!」と叱ったかと思えば「そんな報告をしてくるな!」と叱ったり
「意見を言えと求める」のに「そんなしょうもない意見を言うな」と怒ったり
「残業せずに早く帰れよ」と言うのに「結果を出すまで帰るなオーラ」を出したり… などがあります。
いずれも、指示通りにしてもしなくても怒られるのです。
こうなると何が正解かわからないので精神的にキツいですね。
ビクビクしなければいけない職場では良い仕事は出来ません。
すると、成長を望む優秀な社員は安心して働ける職場を探し始めます。
自分の失敗ではないのに責任をとらされるのはおかしなことです。
昭和時代であれば、上司の失敗を部下がカバーすることは一種の美徳でもありましたが、今は、そんなことはありません。
Z世代は他人の評価を気にし、失敗することを極端に嫌がる世代です。
責任を擦り付けることは絶対にやってはいけません。
じゃ、褒めればいいのか?と揚げ足をとる方もいますが、他人の評価を気にする彼らはみんなの前で褒められるのも嫌います。
とはいえZ世代は、将来に向けた成長意欲も持っています。
大切なのは、心理的安全な状態を保ち、段階を踏みながら無理のない成長の機会を与えることです。
昭和の世代からすると、甘ったれていると感じるかも知れませんが、時代は常に変化していることを受け入れ、適切な対応をすることが大人の経営者です。
「働かせてやっている」という意識が根底にあると、社員に対して感謝や労うことをしません。
社員からすると感謝も労いもない会社では働き甲斐がないので、「働いてやっている」という意識になります。
すると会社に居る意味が薄れるため、転職を考えるようになります。
社員の離職を本気で減らしたいなら、まずはその行動を見直してください。
そして、時代に合わせてアップデートしてください。
もちろん、社員に好かれようとする必要はありません。 大切なのは、人としての配慮です。
給料や社内環境などで勝負するのは難しいという会社ほど、経営者の人間力が重要となるのではないでしょうか。