優秀プレイヤーだけど『管理職にしてはいけない人』の特徴

プレイヤーと管理職に求められることは違うため、人選を間違えると組織崩壊のリスクに繋がります。

この動画では「管理職の役割」と「優秀だけど管理職にしてはいけない人の特徴」を解説します。


管理職に求められる役割

管理職とは、会社の掲げる目標達成に向けて所属する部下を指揮・管理する役割を担います。
この役割は大きく3つの要素で構成されています。

業務の管理

管理職はチームとして結果を出すために組織経営の視点が必要です。
具体的な計画を立て、部下に仕事を割り振り、進捗状況を把握しながら必要な指示を与えていく必要があります。
ただし、数字だけでなく中長期的な視野も必要です。

人材育成

業務の手順や必要な知識・技術を指導・アドバイスし、将来の戦力を育てる役割があります。
モチベーションを上げたり相談に乗ったりすることも求められます。日頃から部下と接し、観察することが重要です。

考えを共有

経営理念やビジョンを浸透させ、会社の想いを伝える役割もあります。
部下が理念や方針を理解していなければ、チームの結束力が弱まり、結果を最大化できなくなります。
また、現場で起こっていることや社員の意見を上層部に伝える役割も担います。

優秀だけど管理職になってはいけない人の特徴

数字だけしか見ない人

数字しか見ない人が上司になると、評価の対象は数字のみになります。

もちろん、仕事において数字はとても重要な要素ですが、数字しか見なくなるとプロセスを無視するようになります。

すると、人間味が薄れ、上司としての求心力が下がり、部下のモチベーションを下げます。結果、チームとして機能しなくなります。

プレイヤーとしていくら優秀でも、数字だけを追いかけるようでは、管理職としては足りません。

また、数字だけを追い始めると、恐怖政治にもなりやすく、最悪の場合、不正が起こりやってモーターとなります。

一度落ちたイメージを回復することはとても困難ですので、数字に偏る傾向がある人を管理職にする時は注意しましょう。

もし、すでにそういった方を管理職にしているのであれば、プロセスにも目を向けるように指導しましょう。

努力を認めつつ、改善点を指摘し、一緒に乗り越えて行く関係を作れるように教えて上げてください。

結果にこだわれない人

さっきと真逆のことを言うようですが、結果にコミットしないのも問題です。

管理職の役割は、様々な施策を用いて、柔軟に改善しながら設定した目標を達成することです。繰り返しますが、目標を達成することです。

つまり、結果にこだわれないことは管理職として致命傷です。センスや能力、運で管理職に就く方は結果にこだわれない傾向があります。

また、こうした方は結果が出る理由を言語化できないため、適切な指導が出来ません。そのため、結果にこだわれなくなりがちです。

結果にこだわらない弊害として、緩い雰囲気が漂い、部下が結果にこだわらなくなります。すると、目標を達成できなくなります。

ビジネスでは、達成できる時もあればそうでない時もありますが、管理職は最後の最後まで結果にこだわりつづける姿勢が大切です。

マイクロマネジメントをする人

マイクロマネジメントとは、部下の仕事を細かく管理・チェックするマネジメント方法です。

細かく管理すると何がダメなの?という声が聞こえてきそうなので、イメージしやすく言葉を選ばずに言うと「過干渉」のことです。

新人の頃は過干渉で指導することは良いですが、中堅からするとウザいです。
過干渉の弊害として、モチベーションを下げることと部下が育たなくなることがあります。

業務の全てを細かく管理されると自分じゃなくても良いと感じるためやる気が無くなっていきます。
また、1から10まで細かく指示されると自分で考える必要がなくなります。

その結果、指示待ち人間を量産し、成長が止まります。これでは管理職の役割が全うできません。

また、全てを管理したがる人は自分の思い通りに物事を進めたがる傾向があるので、ハラスメントのリスクもあります。
だからこそ、もし自社の管理職でマイクロマネジメントをする方がいればスグに止めさせてください!

ちなみに、こうした過干渉をしてしまう原因は2つ考えられます。

過干渉の原因 その1
部下の失敗が自分の責任になるので、不安でやってしまう場合です。
この場合、事細かく報告を求めてきたりメールを送る際、必ずCCに自分を追加することを強要してきます。

過干渉の原因 その2
自己顕示欲が強く自分の色を出したがる場合です。
この場合は、自分がやっている方法を強要したり、服装や持ち物、生活態度まで口を出してきます。

いずれも、自分のためにしていることですが、本人にはその自覚がなく相手のために親切丁寧に指導していると思っています。
自覚がないだけに自ら気付くことが難しいので、経営者や幹部層はしっかりと見て上げて下さいね。